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高温ストレス対策に注目のバイオスティミュラント(BS)とは?効果・使い方・普及のポイント

高温ストレス対策に注目のバイオスティミュラント(BS)とは?効果・使い方・普及のポイント
高温ストレス対策は農業現場の重要課題となっている。こうした中、植物が本来持つ機能を引き出し、環境ストレスの緩和に資する資材として注目されるのがバイオスティミュラントだ。農林水産省のガイドライン策定などを背景に位置付けも整理されつつある一方、現場では「何を、いつ、どう使うか」に悩む声も多い。本稿では、日本バイオスティミュラント協議会企画・広報委員長の鈴木基史氏が、高温対策におけるBSの考え方と活用のポイント、適切な普及に向けた視点を解説する。 バイオスティミュラント(BS)は、植物の栄養の吸収・利用効率を高めたり、非生物的ストレスの耐性を高めたりすることのできる資材である。BSの定義は昨年5月に農水省からガイドラインが出され、その中で「農作物やその周りの土壌が元々持つ機能を補助する資材であって」という文言が書かれており、農薬・肥料・土壌改良資材そのものとは異なるカテゴリーとなる。
 植物は元々環境ストレスに適応する機構を持っており、高温ストレスに対しては気孔を開いて熱を逃がしたり、活性酸素を減少させて植物へのダメージをやわらげたりする機構を持っている。また、高温時に細胞内で作られるタンパク質等がストレスの低減に関わっている報告もある。
 BSはそのような植物が元々持つ能力を引き出し、高温ストレスを緩和することが期待されている。品種改良においても、上記のような特性をマーカーとして、高温ストレスに強い品種を以前よりも早く選抜できるようになってきたが、それでも実用化までに時間がかかる。BSはすぐにでも使えることが最大の魅力である。
 ただし、高温ストレスの程度や作物種、資材の施用タイミングによって効果の出方は異なり、BS製品も数多く存在するため、具体的に何をどのように使えばよいかという現場の声をよく聞く。
 日本バイオスティミュラント協議会では、農水省のガイドラインを踏まえて昨年9月に「自主基準」を策定した。事業者がBS製品を販売するにあたり、根拠とともに使用方法をユーザーに示す必要性と取組事項を整理したものである。使用者が安心してBS製品を使用できるように、事業者側からできるだけ情報を出すことが必要である。信頼できるデータを出すことで、製品の価値にもつながる。自主基準の全文やQ&Aは協議会のHPで見られるので参考にしていただきたい。
 BS資材には、海藻や腐植、微生物、植物抽出物などがよく使われているが、原料や製法によって、製品に含まれる有効成分は変わってくるので、BS製品ごとに、事業者側からの根拠情報やデータを元に使用方法を確認することが大事である。
 BSの効果を出すには、ストレスに適したBSを「適切」に用いることが必要で、そのためには事業者側からできるだけ資材の情報を集め、現場の環境に合わせて使うことが大切である。過度なストレスに対して一つの資材で完全に解決することは難しい。ヒトの熱中症対策として水分・栄養・休息が基本にあるように、農作物にとっても、基本となる土づくり、肥培管理や可能な限りの環境制御があり、それらの技術と補完しあうのがBSであると考えられる。
 BSの健全な普及のためには、現場からのフィードバックも重要であり、使用者側と事業者側からの情報が双方向でつながることで、日本の農業生産がもっと向上することを願っている。

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