高齢化・担い手不足に対応 農業支援サービスの品質向上へ標準ガイド策定進む
農業支援サービス意見交換会(北陸ブロック)が1月13日に朱鷺メッセで開催され、EYストラテジー&コンサルティング(以下、EY)およびNTTデータ経営研究所が、農林水産省から委託を受けて進めている「標準サービスガイドライン」と「スタートアップガイド」について中間報告を行った。農家の高齢化や担い手不足が進むなか、農業現場を支えるサービス事業者の役割は拡大しており、サービス品質の確保や新規参入支援の重要性が改めて示された。
報告ではまず、標準サービス策定の検討状況が紹介された。参入事業者の増加に伴い、農薬散布ドローンでの希釈誤りや高所・強風下での散布によるドリフト事故など、技術知識の不足に起因するトラブルが顕在化しているという。こうした課題を踏まえ、EYは専門作業受注型サービスのうち、需要が増大しトラブル発生頻度も高い「無人航空機による農薬散布代行」「草刈り代行」「稲作収穫代行」の3つを優先的な標準化対象として整理した。標準化は、作業マニュアルとは異なり、事前合意から作業実施、トラブル対応に至る「サービス提供全体の標準フロー」を体系化することを目的としている。
無人航空機の農薬散布では、散布前の周辺環境の確認、薬剤や散布条件について農家との合意形成、トラブル発生時の報告手順、散布ログの共有などが重要項目として挙げられた。草刈り代行では、「料金に含まれる作業範囲」の認識違いがトラブルの主要因となっており、傾斜地や段差の扱い、刈草の収集・処理の有無などを事前に明確化する必要性が示された。稲作収穫代行では、収穫後の品質基準(水分、歩留まり)をどこまで担保するか、また当日のぬかるみなど条件変動時に追加費用や作業中止をどのように扱うかを、事前に合意することが重要とされた。
また、農業支援サービスには、JA・自治体などが元請け、サービス事業者が受託者、さらに下請け作業者が加わるケースも多い。利用者からは一体のサービスに見えても、実際には責任分界点が異なるため、その整理もガイドライン内で明確化する必要があるという。標準化ガイドラインは、意思決定者向けの「簡易版」と、チェックリストや契約書例、報告書例を含む「詳細版」の2種類で構成される予定だ。
続いて、NTTデータ経営研究所から「農業支援サービスにおけるスタートアップガイド」の中間報告が行われた。まず、農業支援サービスの利用状況として、播種・防除・収穫などを受託する専門作業受注型が現在8割を占めること、今後は人材供給型や機械設備供給型の利用意向が高いこと、利用者数も増加傾向にあり将来の需要拡大が見込まれることが示された。こうした状況から、新規参入者の増加が期待されると説明した。
ガイドでは、新規参入者がつまずきやすいポイントを整理し、事業計画の立案からリソース確保、リスク対応、体制構築までを段階的にまとめている。参入事例のヒアリングやアンケート調査を通じて、特に課題となりやすい点として、農家とのつながり不足によるニーズ把握の難しさ、参入すべき地域・作目の選定、料金設定、閑散期の収益確保、サービス提供に必要な自社人材の採用が困難であるなどの、人材採用の難しさなどが挙げられた。
対応策としては、自治体や既存事業者との連携やJAとの関係構築、自社とつながりのある地域への働きかけ、複数地域でのリレー形式によるサービス提供、別事業との組み合わせによる収益平準化、ヒアリング等による情報収集、SNS活用や農業学校との連携による人材確保、研修・免許取得等教育機会の提供、契約書整備やリスク管理体制の構築などが示された。スタートアップガイドは今後、契約書の雛形や関連法制度一覧、サービス別の具体事例を加えた詳細版として取りまとめられる予定である。
報告ではまず、標準サービス策定の検討状況が紹介された。参入事業者の増加に伴い、農薬散布ドローンでの希釈誤りや高所・強風下での散布によるドリフト事故など、技術知識の不足に起因するトラブルが顕在化しているという。こうした課題を踏まえ、EYは専門作業受注型サービスのうち、需要が増大しトラブル発生頻度も高い「無人航空機による農薬散布代行」「草刈り代行」「稲作収穫代行」の3つを優先的な標準化対象として整理した。標準化は、作業マニュアルとは異なり、事前合意から作業実施、トラブル対応に至る「サービス提供全体の標準フロー」を体系化することを目的としている。
無人航空機の農薬散布では、散布前の周辺環境の確認、薬剤や散布条件について農家との合意形成、トラブル発生時の報告手順、散布ログの共有などが重要項目として挙げられた。草刈り代行では、「料金に含まれる作業範囲」の認識違いがトラブルの主要因となっており、傾斜地や段差の扱い、刈草の収集・処理の有無などを事前に明確化する必要性が示された。稲作収穫代行では、収穫後の品質基準(水分、歩留まり)をどこまで担保するか、また当日のぬかるみなど条件変動時に追加費用や作業中止をどのように扱うかを、事前に合意することが重要とされた。
また、農業支援サービスには、JA・自治体などが元請け、サービス事業者が受託者、さらに下請け作業者が加わるケースも多い。利用者からは一体のサービスに見えても、実際には責任分界点が異なるため、その整理もガイドライン内で明確化する必要があるという。標準化ガイドラインは、意思決定者向けの「簡易版」と、チェックリストや契約書例、報告書例を含む「詳細版」の2種類で構成される予定だ。
続いて、NTTデータ経営研究所から「農業支援サービスにおけるスタートアップガイド」の中間報告が行われた。まず、農業支援サービスの利用状況として、播種・防除・収穫などを受託する専門作業受注型が現在8割を占めること、今後は人材供給型や機械設備供給型の利用意向が高いこと、利用者数も増加傾向にあり将来の需要拡大が見込まれることが示された。こうした状況から、新規参入者の増加が期待されると説明した。
ガイドでは、新規参入者がつまずきやすいポイントを整理し、事業計画の立案からリソース確保、リスク対応、体制構築までを段階的にまとめている。参入事例のヒアリングやアンケート調査を通じて、特に課題となりやすい点として、農家とのつながり不足によるニーズ把握の難しさ、参入すべき地域・作目の選定、料金設定、閑散期の収益確保、サービス提供に必要な自社人材の採用が困難であるなどの、人材採用の難しさなどが挙げられた。
対応策としては、自治体や既存事業者との連携やJAとの関係構築、自社とつながりのある地域への働きかけ、複数地域でのリレー形式によるサービス提供、別事業との組み合わせによる収益平準化、ヒアリング等による情報収集、SNS活用や農業学校との連携による人材確保、研修・免許取得等教育機会の提供、契約書整備やリスク管理体制の構築などが示された。スタートアップガイドは今後、契約書の雛形や関連法制度一覧、サービス別の具体事例を加えた詳細版として取りまとめられる予定である。





