IHIアグリ 更なる挑戦へ決意 創立100周年祝賀会を開催

IHIアグリテック=磯本聡一社長、北海道千歳市上長都1061―2=は11月22日、「スターブランド創立100周年記念式典」を北海道千歳市内のホテルグランテラス千歳(旧日航ホテル)で盛大に開催した。地元千歳市や商工会議所、サプライヤーや同社OB会などの来賓を含め216名が出席した中、磯本社長は次の100年に向け挑戦し続けることを誓った。
IHIアグリテックは、大正13年(1924年)12月1日に北海道札幌市に「豊平機械製作所」として創業。スター農機、IHIスターを経て、今年100周年を迎えた。創業当初は街の鉄工所として創業した同社。近隣農家からの依頼を受け、農機具の修理を手掛けたことが、農業機械との関わりの始まりだった。その後、高価で大きく重たい外国製の農業機械を国内向けに小型軽量化したヘーテッダやヘーレーキなどを開発・商品化したところ好評を得て現在の農業機械メーカーとしての基盤を確立。飼料カッタ(生産台数約17万5000台)を筆頭にブロードキャスタ、マニュアスプレッダ、テッダ、レーキ、ヘイベーラ、ロールベーラ、ラッピングマシンなど多くの商品を生み出し、北海道を象徴する北極星から名付けた『スター』ブランドの同社農業機械は、北海道だけでなく日本農業の機械化・近代化を大きく前進させてきた。
祝賀会では千歳市副市長や地元経済界の代表者からの祝辞に続き、その後の乾杯では、苦楽を共にしたサプライヤーからこれまでの功績を称えると共にさらなる発展へのエールが送られ、同社の長い歴史を振り返りつつ、未来への展望を共有する特別な機会となった。
そうした同社の歴史や沿革については動画でも紹介。ビデオレターではエンドユーザーより同社製品を選んだ理由や〝これからも高い作業性と操作性を兼ね備えた商品を現場に出して欲しい〟といった熱いメッセージも紹介された。
磯本社長は冒頭の挨拶で「帝国データバンクによると、2024年9月時点で4万社を超える100年企業が日本には存在している中で、売上100億円以上の企業はその内わずか5%、売上50億円以上でも7.8%の企業数しかないとのこと。弊社全体の売上規模だとトップ5%に入り、弊社の存在感を示せている」と述べた上で、この記念すべき日を迎えられたのは、生産者や消費者をはじめ、多くの関係者の支えがあったと深い感謝の意を示した。そして、「これからも全従業員で力を合わせ、生産者や消費者の皆様に有用な商品を開発・販売し、食料の国内自給率の向上に尽力すべく次の100年に向け邁進する」と力強く述べた。
完成した当時の千歳工場も紹介された