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みちのくクボタ スマ農ならクボタ 岩手県 全国展でKSASセミナー開催

みちのくクボタ  スマ農ならクボタ 岩手県 全国展でKSASセミナー開催
みちのくクボタ=荻野伸充社長、岩手県花巻市東宮野目13―9=は、先ごろ岩手県滝沢市で開催された岩手県全国農業機械実演展示会の会場内にスマート農業のコーナーを設け、WATARAS、自動操舵、農業用ドローンT25K、肥料散布機などクボタの推奨するスマート農業関連機器を展示、また、KSASを軸にセミナーを行った。
 取材した8月22日午前11時からのセミナーでは、クボタの担い手戦略推進室KSAS推進課の今村秀一朗氏が、KSASを活用した可変施肥とKSASに追加された新機能「シンプルコネクト」と「病害虫雑草AI診断」をコンパクトに的を絞って紹介。
 関心を持った来場者はセミナー終了後、KSAS推進の担当者から詳しい説明を受けた。
【KSASの概要】KSAS(クボタスマートアグリシステム)は、KSASクラウドというインターネット上で情報を保管するクラウドを経由して、ほ場の情報、作業者の作業情報、KSASに対応している機械の稼働情報を保管・管理する営農サービス支援システム。クボタでは、KSASで記録→振り返りを行い、翌年の栽培に活かす、効率的なPCDAサイクルを推奨している。
【KSASを活用した可変施肥】可変施肥とは、施肥量を変えることができる技術。ほ場1枚の中で生育ムラが考えられるポイントに対し施肥量を増減することで、ほ場内の生育のバラツキを抑え、品質・収量の向上に役立たせる。
《可変施肥の入力》具体的には、KSAS上で可変施肥のマップを作成(データをインプット)し、施肥機(肥料散布機、ドローンなど)にアウトプットし可変施肥を行う。KSASでの可変施肥マップ作成方法としては、①手動でKSAS上(PC)に入力②食味・収量データを用いて作成③リモセンドローンの生育データを用いて作成④衛星データを用いた作成の4つがある。
 ①については、色塗りマップで簡単に施肥量を設計できる。
 ②については、専用のコンバイン(メッシュマップセンサを搭載したコンバイン)で収穫すると、収量のデータをほ場内でメッシュマップで把握できる。その情報を自動で反転させて(昨年収量が良かったところは肥料を減らし悪かったところは肥料を増やす設定)自動で可変施肥マップを作成できる。 
 ③についてはクボタ(DJI)ドローン専用のリモートセンシングドローンで撮影した航空写真(生育状況)をKSASで見える化(NDVI・SRVI)し、自動で追肥の可変施肥マップを作成できる。
 ④については、人工衛星のデータを用いて、KSASに可変施肥マップを取り込むことができる。KSASは、2024年3月、ザルビオと連携した。ザルビオでは人工衛星の画像を用いて作成された地力マップ、生育マップを確認できる。その情報を可変施肥マップに落とし込み、KSASにマップを取り込むことができる。
《可変施肥の出力》KSASで作成した可変施肥マップはクボタの対応田植機で田植の時に可変施肥を行う、或いは対応のドローン(クボタのT10K、T25K、30K等)で追肥時に可変施肥を行う。或いはKSAS対応インプルメントでも可変施肥を行うことができる。
 メッシュサイズは、田植機は20m/15m/10m/5m。ドローンは10m/7.5m/5m。また他社製品の機械に対しては、KSASで作成した可変施肥マップをISOXML、またはshapefile形式で出力、他社製品のVT(ヴァーチャルターミナル)と連携して可変施肥を行うこともできる。こちらもさらに連携を強化していきたいと考えている。
【KSASシンプルコネクト】ここまではKSASに対応している機械向けの説明だったが、クボタでは、今年3月から後付けの通信ユニット〝シンプルコネクト〟を発売。これを装着することで、KSASのサービス開始以前に販売されたなどの機械とKSASの連携を可能にする。大きさは長さで20㎝ほど、重さ95g。小さな端末。これをトラクタのミラーやコンバインのキャビン内などに装着する。メーカー小売希望価格は5年間の通信費込みで5万円(税別)。
 シンプルコネクトの機能としては①作業軌跡表示機能(GPS端末を装着した機械の現在地情報とそれまでの位置情報を表示できる)と②日誌作成アシスト機能(作業軌跡から場所や時間の情報を自動で取得し、日誌の作成を支援する)がある。
【病害虫・雑草AI診断】ほ場で撮影した写真(スマートフォン)から病害虫・雑草の名前をAI診断できる機能。撮影した写真とAI診断は日誌に記載されるので、簡単に振り返りができる。
【KSASの利用料金】登録ほ場枚数100枚までは、今説明したほぼすべての機能は無料。100枚を超える場合(101枚以上)は2000円/月(税別・初年度は無料)。ただしザルビオの使用料などは別途。

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