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ハワイに日本産米の拠点 「クボタハワイ」設立 現地精米で輸出拡大に貢献

ハワイに日本産米の拠点 「クボタハワイ」設立 現地精米で輸出拡大に貢献

 クボタ=北尾裕一社長、大阪市浪速区=は、昨年12月、米国ハワイ州オアフ島ホノルル市に日本産米の輸入・精米・販売会社「Kubota Rice Industry(Hawaii)Inc.」(以下、クボタハワイ)を設立し、本年4月から事業を開始した。現地時間5月10日には兒玉良則在ホノルル日本国総領事など多くの来賓を招き開所式を開催した。

 

開所式には、クボタからは渡邉大取締役副社長執行役員機械事業本部長、石井信之専務執行役員クボタノースアメリカコーポレーション社長、住中卓史クボタライスインダストリーハワイ社長、日本全国の農機販売会社幹部などが参加し、在ホノルル日本国領事館の兒玉良則総領事やハワイ州産業経済開発観光局の関係者をはじめ、多くの来賓を迎えた。
 開所式にあたり、渡邉副社長は「クボタは日本の農業支援プロジェクトとして2011年から日本産米の輸出事業を行っています。海外に精米工場を建設し、日本から輸入した安心・安全で美味しいお米を新鮮な状態で現地の皆様に提供しています。ここハワイ州は、アメリカ合衆国の中でも一人当たりの米消費量が最も多いと聞いています。これからはクボタライスインダストリーハワイが安全で安心・新鮮で質の高い日本産米をハワイの皆様にお届けすることで、ハワイの食文化がますます豊かになると考えています。クボタライスインダストリーハワイがハワイの皆様から末永く愛される会社になることを願っています」と挨拶した。
 開所式後はオープニングパーティ。こちらには飲食店・小売関係者を招待し、ハワイで精米した新鮮な日本米を用いた料理を試食してもらい、出席者に日本産米の美味しさとメニューのバリエーション(写真)の豊かさと魅力を体感してもらった。
【クボタの日本産米輸出事業】クボタは日本産米の海外販路拡大を通じて日本の農業に貢献することをめざし、2011年に香港に久保田米業(香港)有限公司、2013年にはシンガポールにKubota Rice Industry(Singapore)PTE.Ltd.を設立。日本から輸入した玄米を現地で精米・販売することで、レストランを中心に新鮮でおいしいコメの味を現地で広め、2022年には約5300tの日本産米を輸出した。
 日系人も多いハワイの一人当たりのコメの消費量はアメリカのなかでもトップクラスにあり、今後も需要が拡大していくことが予想される。また、グルテンフリーの点から、白米に加えて米粉などの需要も期待される。一方で、ハワイには稲作はなく、消費するコメの全量をアメリカ本土からの移入や輸入に頼っている現状がある。
 そこで、クボタでは、クボタハワイを設立し、日本で生産された安心・安全でおいしいコメを現地で精米して新鮮な状態で顧客に届けることにより、日本産米の需要を喚起していくことにしたもの。
 同社では「クボタハワイを梃子に将来的なアメリカ本土への進出も視野に、日本産米の輸出拡大に貢献していきたい」と期待を膨らませている。

 


  ◇
 クボタは昨年12月には「日本農業の支援を目的として2012年に日本産米の輸出事業を開始し、10年以上にわたり日本産米の市場創造と販路拡大に貢献してきた」と高く評価されて、令和5年度輸出に取り組む優良事業者表彰において、最高賞にあたる農林水産大臣賞を受賞している。

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