農林業機械・農薬・資材についての動向を紹介する

　ホクエツ＝浅野智行社長、新潟県燕市物流センター２―29＝は、社員決起大会を１月30日に開催した。新潟県内の湯田上温泉に全国８拠点から全社員が集結。そこで浅野社長は〝効率と価値を高める〟と、今年のスローガンを発表。「業界全体としては厳しい状況ではあるが、もう一度我々の価値を見つめ直して歩んでいこう」と呼び掛け、結束を強化した。

　昨年３年ぶりに復活した社員決起大会。普段顔を合わすことがない全国の社員同士が情報交換すると共に親交を深めた。
　その中で〝自社の道をきちっと歩んでいこう〟と社員に話しかけた、と浅野社長。「今年のスローガンは『効率と価値を高める』。昭和、平成、令和と時代は変わったが、いつまでも昭和のスタイルで業務を行っていては効率が上がらない。また、弊社は昨年に食品産業分野に進出し、生産性向上に対するモノの価値に対する見方を体感した。そうした新鮮な気持ちを踏まえ、今一度効率と価値について見つめ直していくために」と、その言葉に込めた意味を説明した。
　前期の第51期業績（令和５年２月１日～６年１月31日）は非常に厳しかった中、高速種籾脱水機『さらっとプロ／ＳＤＰ―16』が大きな伸びを示した。同機は、乾燥モミ投入量12㎏で作業時間４分の「さらっと／ＳＤ―12ＢＲＣ」、乾燥モミ投入量８㎏で作業時間２～３分の１００Ｖ仕様の小型種籾脱水機「さらっとジュニア／ＳＤＪ―８Ｃ」の最上位機種として登場。乾燥モミ投入量16㎏で作業時間はわずか５分という作業能力を実現。〝作業時間を大幅に短縮できる〟とプロ農家を中心に非常に好評を得た。
　また、穀物吸引搬送機『吸太郎』も未熟米に限らず大豆選別機で処理された小粒・中粒・大粒の大豆やごまなどの搬送にも使え、自由に動くフレキシブルホースを使用して搬送でき、省人化が図れることからヒット商品となっているという。
　「近年は作業場のリフォームに対するご相談が増えている。穀物貯蔵タンクや搬送装置などの豊富な製品をラインアップしているが、我々の強みは個の商品というよりトータルでご提案することで他社にはない価格で提示できること。設備に対して非常にシビアな目で見るようになる中、〝スペースを効率良く使いたい〟といった多様な要求に対応していきたい」と述べた。
　最後に新商品について大規模農家に対応した従来型より高能率な新機種をテスト中。こうした点などを踏まえ、「農機分野以外の引き合いが増えると見込んでおり、今期は最低でも５％アップは達成させる」と意気込みを述べた。