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扱いやすさ等で採用 もみ殻炭化装置スミちゃん エスケイ工業

扱いやすさ等で採用 もみ殻炭化装置スミちゃん エスケイ工業

 エスケイ工業=古川承元社長、千葉県東金市滝沢534=の、もみ殻連続炭化装置『スミちゃん』が、NEDOグリーンイノベーション基金事業で採択された研究課題「農業副産物を活用した高機能バイオ炭の製造・施用体系の確立」の一環で、兵庫県の大規模農業法人に納入された。〝農家がバイオ炭を作るには非常に扱いやすい〟というのが選定された要因。農業のゼロ・エミッション化に向けた動きの活発化が予想される中、こうした事業を通じ同機の利用が進みそうだ。


兵庫県の大規模農業法人に納入

  この度の導入は、先の研究課題で農研機構に協力し、もみ殻の炭化及びもみ殻炭のハンドリングや施用しやすくする方法の確立に携わるWIN・TEC社(兵庫県神戸市)の濵本洋一社長が推挙したもの。「もみ殻は炭にすると軽く風で飛んでしまうため、有機堆肥をバインダーとしたバイオ炭混合ペレット生成の技術確立を目指している。そのための炭作りに良い機械がないか探している際に、農家さんから『スミちゃん』の話を聞き、実機を見て選定した」と述べた。
 農水省が「みどりの食料システム戦略」を策定し、CO2の吸収源対策としてバイオ炭による農地炭素貯留等の研究開発及びその社会実装を加速する方針を明らかにした中、もみ殻をはじめとする農業現場から発生する副産物の炭化利用は重要になると話す。「ただし農家さんが使うには大掛かりな設備は必要ない。その点で同機は安価で扱いやすく、手間もかからず使用できるので十分」と太鼓判を押す。今後グリーンイノベーション基金事業を活用して全国100カ所程度の規模で栽培実験を行っていき、もみ殻炭の生成に『スミちゃん』も活用するとのことで、「炭素クレジットの開始など、バイオ炭の活用がクローズアップされる中、農家にとって扱いやすく効率的に製炭できる同機は、実験を通じて多くの稲作農家に普及するだろう」と述べた。
【スミちゃん】〟もみ殻炭〟生成を煙や臭いが気にならない程度に抑え、連続運転・燃焼・炭出しを一台で行う。処理量3000ℓ~から選べ、農業ハウスの燃料コスト削減に使える「温風・給湯発生装置」もオプション開発して注目されている。
《展示場》▽宮城県石巻市桃生町永井字十文字64(トーヨー産業:電話043―440―6625)▽青森県上北郡東北町字保戸沢家ノ前95―2(オートコレクション:電話0175―63―4727)。

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