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佐藤農機鋳造 洗浄から選別まで ニンジンの機械一貫体系

佐藤農機鋳造(佐藤明三社長)の「ニンジン自動重量選別機」は、収穫と並行して進めるニンジンの選別工程を省力化、効率化し、収量アップに貢献するロングセラー商品。ニンジン洗い機とセットで使えば、洗浄から選別までの全自動・機械化一貫体系に対応する。日本各地のニンジンの産地で導入されており、繁忙期の人手不足解消に一役買っている。

 佐藤農機鋳造農機事業所=広島県福山市港町2―3―21=は、野菜・果実の選別機・洗浄機の総合メーカー。中でもニンジンの機械は、洗い機、選別コンベア、オートホッパー、全自動選別機とラインナップが充実しており、農家のニーズに合わせた柔軟な配置や製品選択が行える。
 ニンジン自動重量選別機はまず、ニンジンをフレコン1杯分(容量200㎏)のオートホッパー「CH200」で受ける。洗浄機は3方向のレイアウトが可能。ニンジンが投入されると、本機底面のコンベヤベルトと光センサーが連動し、次の工程に供給するニンジンの供給量を自動で調整。安定した高い供給率で作業効率が大幅にアップする。
 続いて、ワイパー機構と横送りベルトなどの特殊分離機構で、ニンジンが秤量皿へ全自動で送られる。押上げハードルがダブルになり、ほぼ100%の確率で1本ずつ供給されるため補助者は不要。選別ミスが少なく後工程が楽になる。
 重量選別は高精度分銅式で設定重量の微調整も簡単。シュート出口幅は、20㎏コンテナを片側に5個並べて使用できる広さ。操作ボックスと出口シュートの向きは作業場の都合や階級ごとに左右どちら側にも設定できる。
 選別機は、一連式の「SWS2600A」シリーズ(最大処理能力・毎時8000本)と二連式の「SWS5200A」シリーズ(最大処理能力・毎時1万5000本)があり、いずれも標準と首長タイプがある。
 二連式の超首長タイプ「SWS5200A―FDX+83―H型」は出口シュートの高さが約120㎝で、立ちながらの箱詰め作業がしやすいことから。かがんでコンテナを持ち上げる動作を省力化でき、作業者の腰に優しい。
 同社は、ニンジン連続洗浄装置のラインナップも豊富。小型のものでは、水槽コンベア(投入容量300㎏)を直列配置しても寸法が約4mに収まり省スペース化が図られる。洗浄機の左右に水槽コンベアを接続する「L字配列」も可能。ニンジン排出装置が標準装備されており、モーター駆動の電動仕様とハンドルによる手動仕様がある。