農林業機械・農薬・資材についての動向を紹介する

ＩＨＩアグリテック（満永敬哉社長）は、既に公道走行対応にモデルチェンジ済みの中型機に続いて、大型マニュアスプレッダもモデルチェンジし、今年夏の発売を予定している。好評の機能はそのままに、公道走行に対応した灯火類の装備をはじめ、マッドガード、テンションゲージの装備、ＰＩＣシャフトベアリング部の給脂簡易化といった改良を施している。

　ＩＨＩアグリテック＝北海道千歳市上長都１０６１―２＝は、一昨年のブロードキャスタを皮切りに、いわゆる直装型作業機の公道走行対応機の拡充に努めており、けん引型作業機についても順次進めている。
　この夏の発売を予定し、準備を進めている大型マニュアスプレッダは、好評を得てきた現行機種のモデルチェンジ機。
　横軸ビータタイプの７０２０Ｍ（最大積載容量7.0㎥／適応トラクタ44～73・５kW）・　８０２０Ｍ（同8.0㎥／同48～81‌kW）・９０２０Ｍ（同9.0㎥／同51・５～81‌kW）・１１０２０Ｍ（同11・０㎥／同66～99‌kW）・１３０２０Ｍ（同13・０㎥／同73・５～１１０kW）、縦軸ワイドビータタイプの１１０２０Ｗ（同11・０㎥／同81～１１０kW）・１３０２０Ｗ（同13・０㎥／同92～１３０kW）の合計７型式をラインアップ。
　好評の「全幅をおさえた船底型荷箱形状」「平歯車減速機によるコンベア連続送り機構」「強力な床送り４列コンベアチェーン」「床送りは18段階と細やかな調整可能なリモコン装備」といった機能はそのままに、次の装備を追加。作業効率を高めている。
【追加した装備・機能】
　①ウィンカー・バックランプなどの大型ＬＥＤ灯火器類、セーフティチェーン、制限速度ラベル等々、公道走行に対応する装備品②マッドガード・テンションゲージ③横軸／縦軸ビータタイプのリヤボード、横軸ビータタイプのビータフレーム・マニュアパンを溶融亜鉛メッキ化して防錆性が向上④ＰＩＣシャフトベアリング部およびワイドビータ部給脂が側面から可能になった⑤11／13㎥クラスは、ヒッチ高さ調整機能付き。
　横軸ビータ・縦軸ビータ共通のオプション品として、流動性のあるたい肥、こぼれやすい性状のたい肥等の積み込みや散布に最適なパワーゲートアタッチ「ＡＰＧ１３０００」を用意している。
　新型ＴＭＳシリーズの希望小売価格は税込３７４万円から。なお、大型マニュアスプレッダは公道走行が可能となるのに伴い①トラクタと大型マニュアスプレッダの連結状態寸法が全幅2.5ｍ、全長12ｍを超える場合は道路管理者への申請②小型特殊自動車に分類され、〝公道走行の有無にかかわらず〟軽自動車税を納付し、課税標識（ナンバープレート）の交付を受け、市町村条例に従い取り付けるなどの対応が必要となる。手続きや取り付け位置などは、最寄りの農業機械販売店や市町村役場に相談を。
　※詳しくは日本農業機械工業会の「公道走行ガイドブック」を参照のこと。