農林業機械・農薬・資材についての動向を紹介する

ショーシン＝山岸由子代表取締役会長兼社長、長野県須坂市小河原２１５６＝は、薬液タンク６００ℓクラスの新型スピードスプレヤーを来春発売する。長年にわたり定評を得ている４気筒１・４９８ℓディーゼルターボエンジンモデルをクリーンディーゼル仕様にリニューアル。大風量と静音性を両立した送風ファンを搭載し、デザイン性にも特化したモデルだ。
　リンゴやブドウなどの果樹農家が自社近くにいる強みを活かし、ユーザーの声を十分反映させた製品を開発している同社。来春発売する新型スピードスプレヤー２型式「３Ｓ―ＣＨ６４０Ｈ（４ＷＤ）、３Ｓ―ＦＳＨ６４０Ｈ（４ＷＳ）」にも現場の作業を効率よく行うための機能が搭載されている。
　新製品のポイントの一つが１・４９８ℓのクリーン＆低振動ＤＰＦ付き４気筒ディーゼルターボ仕様になったこと。同クラスで近年ガソリン仕様を登場させていたが、低回転で能力を発揮してランニングコストも安く済み管理面でも扱いやすい軽油仕様は生産者にとっては有難い。この新エンジンとＨＳＴとの組み合わせによって自在な速度が可能に。また、薬液散布の要である送風機についても湾曲送風ファンと風洞波形静翼の採用で大風量と静音性を両立。作業者の安全性向上のために計器類の視認性向上を図ったＬＥＤメーターの採用や、始動及び緊急停止時の安全装置も追加している。この他、乗り心地と走破性を融合した特許ハイブリッドサスペンションを搭載。こうしたストレスのない作業をサポートする機能と合わせ、ボンネットと薬液タンク、エンジンカバーに新デザインも採用している。
　従来、４ＷＤ機と４ＷＳ機は大きな価格差があるが、利用者目線で考えると様々なほ場の条に対応できる切替式の４ＷＳの価格設定を抑えている。３Ｓ―ＣＨ６４０Ｈのメーカー希望小売価格は税込５６６万５０００円。３Ｓ―ＦＳＨ６４０Ｈは同５８３万円。