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サタケ、静岡製機 8年度民間部門研究開発功績者表彰 技術会議会長賞受賞

令和8年度「民間部門農林水産研究開発功績者表彰」において、業界からサタケ、静岡製機の農林水産技術会議会長賞民間部門の受賞が決まった。農水省が10月20日明らかにした。受賞者は次のとおり。敬称略。
【農林水産大臣賞】▽2種類の新規ヨーネ病遺伝子診断薬の開発及び普及実用化=峯岸恭孝(ニッポンジーン)、西川知香(同)。
【農林水産技術会議会長賞民間企業部門】▽牛受精卵深部注入カテーテル「YTガン」の開発と普及実用化=山根誠一(ヤマネテック)、津金賢子(同)▽真吟精米を可能にした酒造精米機開発=川上晃司(サタケ)、但馬史朗(同)、室井佑介(同)、平田悠達(同)、梶原一信(サタケグレインマシナリー)▽近赤外分析計による米成分の高精度測定技術の開発と社会実装=石津裕之(静岡製機)。
【同農林漁業者部門】▽れんこん品種「タマミノリ」、「ひたちたから」等の育成=上田稔。
【農林水産・食品産業技術振興協会会長賞】▽ごみ詰まりしにくい田んぼダム用せき板の開発=蔵本修一(東北興商)、安田巧(同)、香川勇士(同)、遠藤幸生(元・同)▽在来白小豆の純系分離による新品種「福とら白」の育成とその保全=奥本大祐(虎屋)。
 業績概要は次の通り。
【真吟精米を可能にした酒造精米機開発】従来の球形精米では、米の厚さ方向に多く分布するタンパク質を効率的に除去できないため、雑味を抑えた酒質を得るには、長時間の精米により低精米歩合まで削る必要があった。これらの課題を解決するため、米の厚さ方向を効率的に削る「真吟精米」を確立した。立方晶窒化ホウ素の砥粒を台金に電着したロール(cBNロール)を採用し、球形用より砥粒の細かい真吟用ロールを開発することで、1台の酒造精米機でロール交換により真吟精米と球形精米の双方に対応可能とした。精米試験では、真吟精米が球形精米より高いタンパク質低減効果を示すことを実証し、醸造試験ではアミノ酸度が低く軽快でキレイな酒質が得られることが確認された。原料米の有効利用や酒質の向上など、酒造業への貢献が期待される。
【近赤外分析計による米成分の高精度測定技術の開発と社会実装】米の品質・食味に深く関わる水分、タンパク質、アミロースを非破壊かつ短時間で測定する近赤外分析計(SGE/SREシリーズ)を開発し、共乾施設等へ導入した。測定波長域を650〜1100nmに拡大し、波長分解能を0・2nmとするとともに、受光素子の精密温度制御、自動波長校正、受光面積の拡大、光路長の自動調整などの技術を組み合わせることで、従来の近赤外分析計では困難であったアミロースの高精度測定を可能とした。さらに、2013〜2023年に収集した14品種の試料を用いて、冷害年や猛暑年を含む年次変動に対応した検量線を構築し、うるち米のアミロースを標準誤差0・5%の精度で測定できることを確認した。これにより、タンパク質とアミロースを組み合わせた新たな品質仕分け・食味評価が可能となり、産地における品質管理の高度化、米の高付加価値化、用途別利用の拡大が期待される。