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【現地ルポ】大利根カントリークラブ・成田大伸さんに聞く 無人芝刈機も大活躍 刈り遅れなく綺麗な状態に

【現地ルポ】大利根カントリークラブ・成田大伸さんに聞く 無人芝刈機も大活躍 刈り遅れなく綺麗な状態に

バロネス無人5連リールモア導入でより行き届いた管理

茨城県にある大利根カントリークラブは、著名なゴルフ設計者の井上誠一氏の設計による全国屈指のゴルフ場だ。美しい松林に囲まれ、高低差わずか3mのフラットな東西36ホールで構成。日本屈指のコースコンディションを維持するためにバロネス無人5連リールモアを導入。作業負担が軽くなった分、より行き届いた管理ができ好評を得ている。

 大利根カントリークラブ=茨城県坂東市下出島10=は、豊富な松林、池、バンカーが戦略的に配置されたレイアウトで、多くのゴルファーの挑戦意欲をかきたてるチャンピオンコースとして知られている。〝ゴルフ場の顔〟であるグリーンは、クラブハウスのテラスから景色を見渡せば、初めて訪れる人の目を奪うほど色鮮やかで美しく、写真映えがする絶景。昨年の来場者は年間約6万人で、年々増えてきているといい、来年には、「第57回日本女子オープンゴルフ選手権」の開催を控え準備を進めているそうだ。
 その名門コースの管理を任されているのが統括グリーンキーパーの成田大伸さん(43歳)だ。北海道出身で、もともとスキー選手活動をし、20歳の頃から冬はスキー場、夏はゴルフ場で働いていたがスキーを引退後、グリーンキーパーを本業に。4年前から大利根カントリークラブに移りコース管理を任されている。
 成田キーパーがこだわっているのが〝切れ味〟。刈り上りが悪いと景観が悪く、スパッと切れて面が刈り揃っていると綺麗に見えるからだ。ゲストの来場前に東西36ホールを回り全体のコンディションに目を光らせている。特に夏のグリーン管理は1つのミスが命取りだといい、「水分、刈高、刈込回数の調整が難しく手腕の見せ所。フェアウェイについては、高いクオリティーを維持するため、刈り遅れなく、常に刈られている状態であることが必要」と話す。そのコース管理は現在社員が23名、契約社員が再雇用含めて7名、アルバイトが12名の計42名で担当。「求められるコンディション作りを考えると人員は足りていない」とこぼす。そこで同社では人手不足対策として無人5連リールモアULM271を昨年8月に、今年4月には最新型のULM272を導入。成田キーパーを唸らせる仕上がりを実現させている。
 バロネス無人芝刈機の目玉は、ティーチ・MAP方式。オペレータが実際に乗り、刈った軌跡を記憶させ、無人化させる。最新モデルは基地局を設置せず高速通信回線網が利用でき、より容易に精度の高い作業を可能にしている。「他社の無人芝刈機は主にプログラミングしていくシステムだが、バロネスは自分たちの感覚で刈ったものを再現できるのが決め手で導入した。刈込サイクルが早くなり、作業効率も上がり、今年は刈り遅れが無く、お客さんにも綺麗な状態でプレイをしてもらえた」と絶賛。
 取材時は丁度2台の無人芝刈機が作業しているところ。フェアウェイを刈り込んでいる姿を見てゴルフ場管理もここまで来たのか、と感嘆の声を上げてしまった。「これまで2~3人必要だったが、足りないところを一台の有人機で済むので大分作業が楽になった」と成田キーパー。バロネス製品は、北海道で務めていた頃から、使い慣れており、刈上げの仕上がり具合から好んでいるといい、無人機以外にも有人芝刈機4台、ラフ刈用の大型5連3台等など主要な機械はバロネスで揃えている。
 サービス面についてもバロネス製品は国産で、海外メーカーより供給が早く、素早く対応してもらえる点を評価していた。
 現在、ラフ刈りに向けた無人芝刈機も開発中であることについて、「ラフの方が面積が広く、刈込が大変なので無人化できれば、グリーン等、他の所の作業に注力できるので楽しみだ」と期待を寄せていた。

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