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キャニコム 新型フル電動車発売 生コン運搬車1万台突破

キャニコム 新型フル電動車発売 生コン運搬車1万台突破
筑水キャニコム(包行良光社長)から、アメリカ市場向けに開発された、クローラ式の生コンクリート専用運搬車「コンクリート砂男」が、8月末時点で累計製造・販売台数が1万台を突破、高い評価を得ている。また、ユーザーからの要望で〝妹分〟のフル電動「ジャスパー砂与」を2022年に開発、海外ではすでに発売されているが、国内でも近く発売する。

  筑水キャニコム=福岡県うきは市吉井町福益90―1=のクローラ式生コンクリート専用運搬車「コンクリート砂男」はアメリカのレンタル店で引っ張りだこの人気商品。コンクリート運搬車は当初、レンタル店で好評だったが、タイヤ式でコンクリートが荷台に固まるなどの理由から、廃棄処分になっている。
 包行均現会長が「生コンクリート運搬のほか、廃棄要因(積載量・走破性・スピード)をキャニコムのクローラで生かすことが出来れば、アメリカのレンタル市場に展開できるのでは」という逆転の発想から始まり、独自に生コンクリートがつきにくい樹脂製荷箱「ドレッシングバケット」を採用した、クローラ式の同機が誕生した。
 性能・生コンクリート運搬可能という条件はクリアしたものの、高価格で認知度が低かったため苦戦。包行良光社長が渡米、現地でクローラ式でパンクはなく、軟弱地でも走れる走破性、15度の傾斜にも対応できる同機の良さを地道に実演。徐々に認められ、15年とい紆余曲折があったが、販売台数1万台を超える商品となった。
 また、ユーザーからビニールハウスや室内(地下)などの「密閉空間で作業したい」「静かに作業したい」という要望に応え、同機の〝妹分〟である、電動の「ジャスパー砂与」を開発したもの。
 主な用途は①騒音が気になる都会や住宅街②トンネルなど非ガスが溜まり、作業者の健康を害するような場所③クリーンな工場内での部品や資材の運搬④内装工事や地下などの屋内での資材運搬⑤温度管理や非ガスが気になるハウス作業など幅広く活用できる。
【ジャスパー砂与主仕様】▽型式名=SC30EV▽機体寸法=全長2140×全幅740×全高1055(ハンドル位置「高」の時1150)各㎜▽質量=220㎏▽最低地上高=90㎜▽最大能力=300㎏▽モーター最大出力=1.8‌kW▽稼働時間=約50分。