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薬用作物生産拡大へ 産地化に向け説明会開催 

薬用作物生産拡大へ 産地化に向け説明会開催 
薬用作物産地支援協議会(岩元明久会長)は9月5日、東京都中央区のAP東京八重洲とオンラインで「薬用作物の産地化に向けた地域説明会および相談会」を開催した。
 同協議会は、薬用作物の産地形成を促進するため、2016年から農水省の「茶・薬用作物等地域特産作物体制強化促進事業」を活用し、産地化希望者と実需者のマッチングを推進している。「説明会および相談会」は、同事業の一環として開催されているもの。
 会の冒頭、同協議会副会長の町田吉夫氏が「今回の説明会をきっかけに、わが国における薬用作物栽培への取組が、医食農連携に代表される産業連携や地域活性化に繋がり、栽培の普及と産地化が進むことで、今後の日本農業の活性化、医薬品産業が国民の皆様の健康に、より一層寄与できることを期待している」と挨拶した。
 続いて、農水省農産局果樹・茶グループ課長補佐の福田智之氏が「農水省としても、中国からの輸入が多い薬用作物の国産化を進めたい。また、中山間対策などの貴重な作物と位置付け、作付拡大、産地化を目指している」と述べた。
 その後、日本漢方生薬製剤協会生薬国内生産検討班班長の小柳裕和氏が「薬用作物の国内生産拡大の取り組み」と題して講演。「原料調達リスクの軽減や地域農業の振興、医薬品の安定供給のためにも、国内での薬用作物生産拡大継続は必要不可欠」などと話した。
 また、厚労省医政局の山本和之氏は「漢方製剤の現状等について」、医薬基盤・健康・栄養研究所薬用植物資源研究センター室長の河野徳昭氏は「資源・情報提供―薬用作物の国内生産推進に向けて―」、農水省の福田氏は「薬用作物を対象とした補助事業等について」、地域特産物マイスターで福田商店代表の福田浩三氏は「国内生薬の生産の実情について」と、それぞれのテーマで講演。質疑応答では、活発に情報交換が行われた。
 薬産協によると、「オンライン開催が始まり、全国から参加がある。参加人数も増え、関心は高まっている」という。今後、10月に行政担当者情報交換会、12月には3回目の説明会が開催される。