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アドイン研究所 立木情報など表示 OWL―AR実演会開催

アドイン研究所=佐々木浩二社長、東京都千代田区紀尾井町3―6=は12月22日、今年1月に発売する「OWL―AR」を用いた森林ナビゲーションシステムの実演会を東京都青梅市の林業現場で行った。同社は森林3次元計測システム「OWL(アウル)」を開発。ボタンを押すだけで胸高直径や樹高・曲がり・材積はもちろん、位置図や三次元点群など多彩な情報が得られ、〝現場の見える化〟に役立つことから、累計で150台が導入されている。だが、森林マップを作成しても、山の中に入れば位置情報の把握が難しいことから「OWL―AR」を開発。アウルで取得した森林マップ情報を基に、自分の今いる場所や目的の立木の位置まで導いてくれる。参加した林野庁や東京都や山梨県、神奈川県の林業担当者が実際に林内を歩いて試しつつ、活用法などを検討した。
 OWL―ARはSDメモリ内の林内マップ情報を基にLiDARセンサを用いて立木位置から自己の位置を推定してスマートグラス上に立木情報や指定立木までのルート表示も行う。重さはバッテリを含めて約600gで、片手で持ち運べるサイズ。
 スマートグラスを着けると、立木毎に番号や胸高直径、樹高などが映し出され、表示を変えることで間伐木、境界木など必要な情報を見ることができた。立木検索をすれば最適なルートを示し、これらを利用すれば精度の高い施業をアシストしてくれる可能性を感じた。林野庁森林整備部研究指導課の増田義昭技術開発推進室長は「データが目の前に見えるのは面白い技術。いろいろな活用法が考えられる」と感想を述べた。現場を提供した中島林業の中島大輔社長も「目的地まで山の状態に応じて最適なルートを指してくれるので作業道作りに便利」と現場目線からの期待点を述べた。
 塩沢恵子取締役製品サービス事業部長は「アウルには『採材計画』というアプリケーションがあり、発売までに木を見て最適な採材方法を表示できるようにしたい。今後も現場で使っていただきながらバージョンアップを図っていく」と述べた。

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