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エスケイ工業 資材費などの削減 もみ殻炭化装置スミちゃん

ここ最近の物価高は農作業に必要な資材費にも影響を及ぼしている。そのため、身近にあるもみ殻を上手く活用しようと、エスケイ工業=古川承元社長、千葉県東金市滝沢534=のもみ殻連続炭化装置「スミちゃん」を導入するケースが増えている。
 北海道岩見沢市の山口正志さん(47歳)もその一人。今年6月に購入し、今年の収穫分からもみ殻炭を作って、来シーズンから本格的に利用する準備を進めている。地元でコメ10町歩、麦6町歩のほか、有機野菜を家族で作っており、自前のコメ作りから出るもみ殻からくん炭を作って土壌改良材に使う考えだ。「くん炭の効果は以前から知っていたけど、堆肥作りに少し使っていたくらい。でも、全ての物の値段が上がって堪えるんだよね。だから使える物は全て使おうと思って購入した。購入費用はかかるけど長い目で見ればいいかと。むしろもみ殻炭が微生物の住処となり、生育に良い影響がでてくれれば」と期待感を表していた。
 もみ殻の自動投入から連続運転・燃焼・炭出しまで一台でこなすもみ殻連続炭化装置「スミちゃん」。土壌改良材などに最適な質の高いもみ殻炭の生成と、煙や臭いを気にならない程度に抑える仕組みを実現。処理量3000ℓ~1万1000ℓまで4型式をラインアップし、スクリュー部を2本にして排出量を50%アップさせた増量タイプを各型式から登場させている。
 今年からはオプションに温風・給湯発生装置を発売。もみ殻燃焼時に発生する熱を利用する仕組みで、農業ハウス内に温風を送り込んで化石暖房の稼働を抑えたり、温水はパイプなどを使って株元部分のみを加温するすることに活用できる。温風のみ・給湯のみ・温風と給湯同時などほか、配管の数も要望に応じて対応するとのこと。従来の加温方法だと暖房経費の負担がキツイと悩んでいる農家にとっては大きな味方になるはずだ。
 その同社は「第12回農業Week」に出展。同機の効果を紹介する。くん炭は農地の土壌改良材以外に、バイオ炭としてJ―クレジット制度を活用して市場で販売することも可能になっており、希望者には申請方法などを会場で説明する。小間番号は6ホール12―26。