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高精度土壌センサ 肥料や潅水の適期を把握 村田製作所

村田製作所=京都府長岡京市=は、土壌中の水分率、電気伝導度(EC)、温度を高精度に計測する土壌センサを開発、量産を開始した。
 独自開発の回路技術とアルゴリズムにより導き出したEC値により、肥料の量を正確に計測できる。作物の品質向上や環境対策に貢献するスマート農業向け製品としてアピールする。
 土壌センサは縦132・5×横27・0×厚さ16・2各㎜。IP68相当の防塵・防水性能を備え、土壌や水中に埋めて使用する。1台に水分率、EC、温度の3センサを搭載。複数台を広範囲に設置すれば、圃場内の特性分布をリアルタイムで観測でき▽無駄のない効率的な潅水▽収量の増加と安定▽圃場内やハウスごとの収量差の原因究明―などに活用できる。
 一般的なECセンサは、土壌中の水や空気に影響を受けたり電極間に石が挟まったりして計測の正確性に課題があった。同社の土壌センサは、業界初の9電極採用で多くの計測パターンを用いて計測の不確定性を排除、独自の測定アルゴリズムにより水の量に依存せず肥料の量だけに依存するEC値を導き出す。このEC値で肥料の量を正確に計測できれば、化学肥料の土壌蓄積や過剰施肥による水質汚染を防ぐなど施肥管理計画に生かせる。
 カルビーポテト(北海道)との共同実証では、ジャガイモの収量が約1.6倍に増加。今後は、人工培土にも使用できるよう取り組む。
 塩分量の測定も可能。気候変動の影響で海水の遡上や海水の地下水流入による農地の塩害が世界各地で問題となる中、同社はアジアや中南米で塩害対策に向けた実証を重ねており、海外からも注目を集めている。

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