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冨安社長も激励に 1500軒余が来場、成約3.5億円 石川商会

千葉県の有力販売店・石川商会(小関友紀子社長)では、例年6月に開催してきた『旭・八日市場・小見川・銚子営業所合同受注会』を、井関、クボタの値上げに合わせ繰り上げ、〝値上げ前の最終受注会〟として5月27~29日に、同社旭営業所で開催、1500軒余りが来場、前年並みを掲げた目標を大きく上回る3億5000万円を成約した。コロナ禍での開催も3年目。対応も手慣れたものだった。「大型機を中心に幅広くお買い求め頂いた」と小関社長。
 開催初日の27日には井関農機から冨安司郎社長、縄田幸夫常務も激励に駆け付けた。商談会に先立つ朝礼で冨安社長は「コロナ禍の影響によるサプライチェーンの混乱、資材費高騰があり、農家の皆様のご苦労を考えると非常に心苦しいものの、今回やむなく値上げに踏み切った。それに対し、農繁期にこのように前倒しで販売にご対応頂く皆様には、感謝している。この坂東平野の豊かな大地、穀倉地帯をマーケットに持つ石川商会様のお客様には大規模に経営を展開し日本農業をリードするような存在の方も多い。ぜひこの方たちに最先端機器を見て頂き、導入もお勧めして欲しい」と挨拶した。
 また、開会後も会場内を巡り、出展関連メーカーに挨拶して回ったほか、熱烈な井関ファンと交流、現場の声を熱心に聞いていった。
 その1人、匝瑳市の鈴木孝俊さんは米専業だが、近隣農家の米も仕入れて都内等のレストランや米屋へ手広く直売するなど力強い経営を展開。低米価もなんのそののようだった。今回も直進アシスト田植機PRJ8とサタケの光選別機SGS3500Kを購入。次々更新する理由を聞くと「妻と二人で10‌ha。効率と米の品質を重視している。性能の高い新しい機械を見ると欲しくなる」と。これが鈴木さんのバイタリティの素かもしれない。因みに鈴木さんの農機庫は〝ISEKI博物館〟と呼ばれているそうだ。「なぜ石川商会なのか?」には「社長が美人なのも確かだが(笑)、何より担当がいい。整備もできない奴は使えないね」と。
 また実演圃場では、直進アシスト機能付トラクタNTA605の試乗ほか、ドローン(丸山)、トミタモータースの除草剤散布ボート、FJD社の自動操舵システムの実演(セキド)も行われた。
 商談会終了後、小関社長は「お客様の『値上げ後に受注会なの?』の声を受け急遽、前倒ししての開催。準備は大変だったが、売上も昨年の2億8000万円を大きく上回る3億5000万円。非常に盛況だった。『丁寧にお客様に対応していけば実績は必ず付いてくる』を信条としているが、これも頑張ってくれた協力メーカーと社員の頑張りのお陰だ。万遍なく良かったが、今回は特に田植機、直進アシスト機能が付いているもの。ロボット田植機も1台売れた。安価型自動操舵システムにも関心が高かった。これからはニコンなどの高機能型との棲み分けで裾野が広がるのではと期待している」と話した。