KOMECT™(コメクト)|サタケが提供するライスセンターDXシステム

サタケ=松本和久社長、広島県東広島市西条西本町2―30=は、ライスセンターや精米工場などでDX(デジタル・トランスフォーメーション)を活用し、生産情報の収集・活用や生産性の向上、顧客の利益改善などを図る生産支援システム「KOMECT(コメクト)™」を開発。第一弾として、ライスセンター(RC:主に大規模生産者)用KOMECT™を4月1日から販売開始した。今後、順次共乾施設、精米工場、炊飯工場用も発表する計画だ。なお、6月末までにライスセンター(RC)用KOMECT™を申し込んだユーザーに1年間無料キャンペーンを実施している。
【KOMECTとは】
ライスセンター(RC:乾燥調製施設)、共乾施設(CE:乾燥調製貯蔵施設)、精米工場(RMF)、炊飯工場(RCF)の各施設(現場)において、DXを活用しながら設備の自動化や各種データの収集・統合などを行い、生産性・品質の向上や省人化、利益改善などを図る生産支援システム。「Kome(米)」と「Connect(接続)」を組み合わせた造語で、米に関わるさまざまなもの(情報・知見・人・機械など)をつなぐという意味を持つ。
【ライスセンター用KOMECTについて】
《概要(目的)》①RCの乾燥機、光選別機、計量機の各収集データを手持ちの端末(端末は複数台での情報共有が可能)にリアルタイムに表示する②これらのデータの集約・解析により得られた米の反収や品質を、端末に表示されるほ場地図上に色分けしたピンとともに表示する(収穫物評価の「見える化」)③上記表示結果をもとに、次年度の収量増や品質向上などの改善に役立てる④乾燥機の運転状態が遠隔で確認できるため作業負担を軽減する。
《機能(端末で確認可能なこと)》①刈取情報の提供と記録=▽日照時間・積算温度の表示:ほ場と出穂日を選択すると、累積日照時間と積算温度を自動で取得して画面上に表示する。事前に設定した積算温度の目標値に近づくと画面の色が変化し、刈取適期の判断が容易▽倒伏度合いの記録(メモ機能):刈取時の倒伏度合いやほ場状態のメモ機能があり、いつでも収穫時の振り返りが可能。
②乾燥調製作業の監視と記録=▽乾燥機の遠隔監視と水分の収集・記録:乾燥機の遠隔監視や異常時のメール通知の確認可能。収集された穀物水分値がデータ記録され、乾燥ロットごとに確認可能▽光選別機の監視と外観品質情報の収集・記録:投入原料の被害粒混入度合いをグラフ表示。ほ場ごとの被害粒混入度合いも確認可能。
③収量と品質の見える化=▽収量情報の収集・記録:玄米の重量をほ場(ロット)ごとに自動入力する機能を有し、中米・網下・光選下重量の入力も可能。粗玄米(籾摺り後の玄米)と精玄米(フルイにかけてくず米を除去した玄米)の反収を自動計算。
④ほ場ごとの収量・品質の活用=▽ほ場ごとの違いを直感的に比較:ほ場と結びついた各データを地図上に表示することが可能。ピンの色が数値の大小によって変化し、一目でほ場ごとの収穫結果の違いを把握可能。
※表示可能データ=反収(精玄米・粗玄米)、精玄米比率、中米比率、網下比率、光選下比率、被害粒混入度合い、食味値(オプション)、タンパク値(オプション)。
※活用例=▽反収減少の原因追究:⑴反収(精玄米)での色分けを参考に反収に差があるほ場を見つける⑵精玄米が少ない理由の1つである光選別機での被害粒混入度合いを確認する⑶どの種類の被害粒が多いかを確認する⑷収穫日や倒伏レベルなどを確認する▽内観品質の比較:内観品質(食味値、タンパク)を比較する(振り返り)。
⑤栽培技術の継承=▽過去のほ場データを後継者へ継承:集計したほ場データをすぐに比較可能。
作柄や品質の良し悪しを年度比較することができ、栽培方法の継承にも役立つ。
【基本仕様】
《対応機種と各機能》①乾燥機=SDR3000~6500X、SDR7000~10000V、SDR3000~6500XX、SDR3000~6500XD、SDR3000~5500TM、SDR6000・6500TL、SDR30~55CPSⅢ。
機能は、遠隔監視、水分表示、張込量表示、送風温度表示、乾燥時間表示、エラー表示、エラーメール。
②光選別機=SGS―2300K、SGS―3500K、FGS―2000S、FGS―3000S。機能は、混入度合いグラフ表示、混入度合いの自動集計。
③計量機=SFK―1000S。機能は計量値自動入力。
《設置機材》①ゲートウェイ機器(通信基本機器)②乾燥機用通信機器(USBメモリサイズ)③放冷タンクシャッター開閉検出センサ④切替スイッチ(放冷タンクが複数の場合)⑤光選別機用通信機器(基板増設)。
【料金体系】①販売形態=サブスクリプション方式(1年契約、都度更新)②基本料金(税別)=乾燥機台数別の年間利用料:▽5台以下は9万5000円+取付料金5万円▽6~10台は14万5000円+同10万円▽11~20台は19万5000円+同15万円▽20台以上は別途見積+同別途見積。
②内観外観分析(オプション料金・税込)=▽サンプル数1~20:3万3000円▽同21~50:5万5000円▽同51~100:9万9000円。
《キャンペーン》2025年6月末までのKOMECT申し込みには、1年間無料キャンペーンを実施(オプションを除く)。
【申込みと利用開始(手順)】①申込み(KOMECTサイトから申込む https://www.komect.jp)→②見積(サタケが申込者所有の機械を現地確認し、見積金額を算出する)→③登録(KOMECTサイトでID登録する)→④契約(登録IDを入力してクレジットカード、振込みで年会費を支払う)→⑤機器取付(支払い確認後、訪問日程を調整しサタケが機器を取付ける)→⑥ほ場登録(契約者が運営するほ場の情報をシステムに登録する)→⑦利用開始(③④は7月以降に実施予定)。