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R3四国発明表彰 井関農機のコンバインの手扱ぎ安全装置

令和3年度四国地方発明表彰(公益社団法人発明協会主催)において井関農機(冨安司郎社長)の『コンバインの手扱ぎ安全装置』が発明協会会長賞、実施功績賞を、そして『予備苗枠の予備苗載台スライド機構』『フロントモアの車体構成』が発明奨励賞を受賞した(本紙11月2日号既報)。
【コンバインの手扱ぎ安全装置】水田の四隅など、コンバインでの刈取が困難な場所にある作物を、作業者が手刈りしてコンバインの脱穀部に手動で供給する「手扱ぎ作業」が行われる。この発明は、こうした手扱ぎ作業中、不意に衣服や手が挟まれた場合に迅速な作業者の安全確保を可能にする。緊急停止スイッチを押すとエンジン停止、ブザーで知らせるとともに、作物を脱穀部に送るフィードチェーン上に対向して設けられる作物押さえレールを上昇させて、フィードチェーンとの上下間に、腕を抜き出し可能な隙間を形成する。これにより、手扱ぎ部の慣性動力の影響を受けずに素早く手を引き抜くことが可能となり、安心して作業を行うことができる。
 この機構を搭載した製品は、自脱型コンバインHJ、HFR、HFC、HVZ。
 表彰式は11月10日、リジェール松山「クリスタルホール」(愛媛県松山市南堀端町2―3)で公益社団法人発明協会により行われた。井関農機からは開発製造本部コンバイン技術部の田口裕也氏、移植技術部の石井和彦氏、トラクタ技術部の綱島太郎氏、知的財産部の貝梅光樹氏が出席した。
 発明協会会長賞受賞について、開発製造本部コンバイン技術部の田口裕也氏は「コンバインの〝手扱ぎ作業〟は、作業者が手刈りした作物を脱穀部に手動供給する際の安全確保が従来から課題となっていました。これに対し〝手扱ぎ安全装置〟を備えることで安心して作業を行うことができます。この発明が農作業安全の一助になればと思っています」と述べた。また井関農機では「井関グループは、全産業中特許査定率1位の技術力を活かし、最新技術を駆使した農業機械の開発を通して農業の発展に貢献してまいります」とコメントした。

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